僕が「ドリランドの売上がスマホだけで月商20億」を疑う理由

   
最近話題になっているこの噂。

GREEのドリランドはスマートフォンだけで20億円を売り上げている?

うーん。。個人的には、これはGREEの戦略で数字をちょっと“盛っている”のではないかと。

本当に達成しているのであれば大変失礼な投稿になってしまうのは承知の上で、僕がそう思う理由を以下に書いてみたいと思います。

まず、以下の記事を見てください。

アドウェイズ、「カイブツクロニクル」と「キャバ嬢らいふ」の月間売上が1億円突破

初めは両タイトルともに1億円突破かと思ったのですが、アドウェイズの決算資料を見ると(6ページ目)、どうやらこの数字は2タイトルの合計値であることが分かりました。よって、カイブツクロニクル単体だと恐らく月商7000万円程度だと予想されます。

次に、この記事を見てください。

グリーがApp Storeトップセールスを席巻…トップ10のうち5タイトルがランクイン


確かにドリランドはAppStoreのトップセールスの1位ですが、先ほど紹介したカイブツクロニクルも2位につけています。また、ドリランドの評価は周りのゲームと比べても平均的なレベルです。

これらの事実から、いくら1位とは言え、探検ドリランドカイブツクロニクルの30倍も売り上げているとはさすがに考えにくいです。

別の角度からも検証してみます。

グリーは昨年末にこちらのプレスリリースの中で、こんなことを発表しています。

「GREE」で提供中のスマートフォン向けソーシャルゲームも売上が好調で、月額ARPUがフィーチャーフォンと同水準で推移しています。

ARPUというのはユーザー1人当たりの平均売上高のことです。フィーチャーフォンとスマートフォンのゲームのARPUがほぼ同じということは、デバイスに関係なく、基本的にはユーザー数に比例してゲームの売上が大きくなることを示しています。

ここで、以下の資料を見てください。

株式会社 ディー・エヌ・エー 平成23年3月期 第3四半期決算短信(連結)

怪盗ロワイヤルがフィーチャーフォン単体で展開している時代の方が数値予測を立てやすかったので、ちょっと古いデータを引っ張ってきました。(怪盗ロワイヤルのスマートフォン版がリリースされたのは2010年12月なので、上記はその直前の決算資料ということになります)

これを見ると、DeNAの2010年4月~12月末の9ヶ月で売上が800億円。一番勢いがあったであろう12月で月商150億くらいでしょうか?ただし、この150億はビッダーズを初めとするゲーム以外の事業も含む会社全体の売上ですので、当時の怪盗ロワイヤル単体での売り上げは月商ベースで恐らくその10分の1=15億円程度かなと予想されます。「怪盗ロワイヤルが1日で1億円売り上げた」みたいな情報が都市伝説的に噂されていた時期なので、この数値はそれほどはずれていないかと思います。冒頭で噂されるドリランドのスマートフォン単体での月商と同じか、それより若干少ない程度ですね。

当時の怪盗ロワイヤルのユーザー数は、約1000万人です。(当時のモバゲーの会員数は上記決算資料の中で約2400万人と発表されていますので、ダントツのヒット作であった怪盗ロワイヤルのユーザー数としては妥当な数字です)

ドリランドのスマートフォン単体のユーザー数に関してはソースが見つからなかったのですが、Android Marketにはアプリのインストール数が10〜50万という数値が出ていました。これも幅のある数字ですので正確な予測は難しいのですが、iPhoneアプリと合わせても多くてユーザー数は200万人くらいでしょうか(ドリランドはスマートフォンブラウザ版もありますが、ネイティブアプリが出ていれば基本的にそちらで遊ぶユーザーが多いと思うので、ブラウザ版も含めこの程度の数字と見ています)。そもそも最近の調査で、日本のスマートフォン人口はまだ1500万人弱というデータも出ていますので、その天井を考えてもこの程度でしょう。

こちらの検討は少し長くなってしまったので、ここまでで予測した数値をまとめると、こんな感じになります。

・怪盗ロワイヤル(フィーチャーフォン)は、ユーザー数1000万人月商15億円
・探検ドリランド(スマートフォン)は、ユーザー数200万人
・フィーチャーフォンもスマホもARPUは変わらない 

やはりこちらの予測からも、ドリランドがスマートフォン単体で月商20億というのはどう考えても難しい気が。。

P.S.(お願い)
正直ソーシャルゲームに関しては自分もそれほど詳しくないため、こちらの推測が大きくズレている可能性がある場合は、Twitter(@mw19830720)やお問い合わせフォームまでご連絡いただければ幸いです。見当違いの推測のまま掲載しておくのは大変失礼にあたるため、気付いていなかった事実や参考になるデータがあればすぐに本ブログの内容を修正させていただくつもりです。どうぞよろしくお願いいたします。