Amebaの強みとサイバーエージェントのモチベーションマネジメント

Amebaの会員数が2000万人を突破 - スマホの普及がPVを牽引
サイバーエージェント、勢いありますね。日本製のソーシャルプラットフォームとして、国内ではGREE、モバゲー、mixiに引けを取らない規模になってきました。
あくまでも個人的な推測でしかないのですが、国内の4大SNSの中でも特にAmebaは良質な会員をストックしているイメージがあります。というのも、Amebaの会員にはゲームだけでなくアメブロを利用しているユーザーも相当多いはずで、そういった「オープンな場で発信する意欲のあるユーザー」を多く抱えているのは同社ならではの特徴だと思うからです。自身がサービスにお金を払うというよりも、CGMなどでコンテンツを作る側として力を発揮してくれそうな会員層です。
こういった強みを維持するためにも、サイバーエージェントにはあまりゲーム事業に傾倒し過ぎずに、良質なメディアを作る方向に進んで欲しいと思っています。
ちなみに、前職で同社およびその関連会社の方と仕事をする機会が何度かあったのですが、2000人規模の社員数になりながらも社内にはベンチャーマインドが溢れていて、高いモチベーションや当事者意識を持った社員の方が多いという印象が強く残っています。
同社関連のニュースや藤田社長の発言などを目にする中で、個人的に同社がこういった社風を醸成できている理由は以下のようなところにあるのではないかと考えています。
- 藤田社長のカリスマ性、求心力
若いうちから大きな成功や苦難を経験してきた藤田社長の存在は、社員にとっての憧れや目標になっていると思います(実際に社員の方と話していても感じたことです)。藤田社長が創業期から続けられているブログを数年前から愛読していますが、外向けだけでなく内向け(社員向け)のエントリーも多く、これも効果的に会社の考えを浸透させるメディアになっているなと感じます。また個人的には、このエントリーにも見られるように、正直でチャーミングな一面を覗かせる人柄も魅力的だと思います。藤田社長のように求心力のある経営者がベンチャーマインドを強く持っていれば、自然とそれが社員にも伝播するのではないでしょうか。
- 若手社員への権限委譲
サイバーエージェント、子会社社長は「新卒内定者」 アプリ開発して抜てき
サイバーエージェントがアプリ開発の新会社 新卒社員を役員に抜てき
通常会社の規模が大きくなると、いち社員当たりの持つ裁量は限定され、当事者意識が希薄な組織になってしまうと思います。それを防ぐために、サイバーエージェントは現在30以上もの子会社を作り、その経営者に次々と若手を起用しています。若い力が生きるインターネットの世界だからこそできる人事かもしれませんが、実際に社員を経営者またはそれに近い立場に配置するというのは、彼らに当事者意識を持ってもらうために一番手っ取り早い方法だと思います。子会社が多くなると事業領域が重複し始めるので、子会社同士が似たような事業で争ってしまっている現状もあるようですが、社内競争を促すという観点で見ればそれも悪くはないのかなと思います。
- 社内イベントの演出力
前にこんな記事が話題になりましたね。
サイバーエージェント社の内定式がリア充すぎると話題に【画像あり】
クラブのような場所でド派手な内定式が行われている様子が投稿されています。確かにこのレベルになると賛否両論あると思われますが(笑)、僕はこういったイベントは社内の活性化には必要だと思っています。例えば、重要な全社会議をイベントとして演出することで、その場で社員に会社の目標や方向性がより印象的に伝わると思いますし、大々的に行う年間MVPの表彰式なども、そこを目指す社員のモチベーションUPに繋がると思います。

オフィスを訪問した時も社内イベント用のポスターなどがよく貼ってありますが、内向きにここまでやっている会社はあまりないのではないのでしょうか?上の写真は事業コンペのポスターのようですが、これが2000人の社員の目に触れ、同社の生命線である新規事業の創出に少しでもプラスに働くのであれば、制作にかかるコストなんて安いものかもしれません。
- ブランディングを意識した上場戦略
サイバーエージェントは東証一部に上場する基準を既にクリアしていると思われますが、いまだに東証マザーズにいます。この理由の1つは、マザーズの持つ「成長企業が上場する市場」というイメージを利用するためだと思います。一部に上がれば、社内に保守的な雰囲気が蔓延し始めたり、流入してくる人材の質がコンサバティブなタイプに傾倒してしまうことが懸念されます。最近ではマザーズが東証一部・二部のステップとして位置づけられる市場になってきたので今後は動きがあるかもしれませんが、ベンチャーマインドを維持するためにこういった上場戦略を取っていた面は少なからずあると思っています。
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今回挙げたこれらの強みは、事業領域に依存せずに会社を伸ばしていける原動力となるものです。常に挑戦を続ける同社に、その対極にあるはずの安定感を感じる所以はこういったところにあるのかもしれません。



